
都市系(土木系)と建築系は,どの科目が好きかということで決める人は少ないと思います。最初からこの分野に進みたいという人が多いのが特色です。名工大は,都市系・建築系共に東海地区で最も歴史のある大学です。名工大の建築は,伝統を守るだけでなく,新たにデザインという分野を加えています。名工大の都市系も,新たな分野を切り開いています。
建築・デザイン工学科
建築は,建物やあらゆる建造物(建物だけでなく公園なども含まれます)をデザイン・制作する分野です。建築士の合格率が高いことでも有名です。(建築士になるだけが途ではないことは忘れないでくださいね!) 新学科創設のときから,デザインを加えました。建築でもデザインは扱うのですが,あくまで建造物に関係するものしか扱いませんでした(インテリアとかですね)。幅広く,すべてのプロダクツに対するデザインに取り組んでいくことにしたわけです。ユニバーサルデザインという言葉は知っていますか?非常に大切な概念です。(知らない人は自分で調べてみましょう!)
建築系:今更説明はいらないかもしれない分野です。建築が扱う最大のものは名古屋ドームレベルのものです。(ダムや瀬戸大橋は都市系の担当になります。) あとでも述べますが,東海地区の中で最もバランスがとれた建築だといえます。
デザイン系:建築に関係するものだけでなく,すべてのプロダクツに対するデザインを行う分野です。対象は実に様々で,車やインテリアに始まり,トイレなど人間生活すべてに関係するものを扱っていきます。
【建築系に関するうんちく】
建築設計には,意匠(いわゆるデザイン)・構造(倒壊しないようにする)・設備(電気・空調・衛生・排気など)の3分野があります。工学部は意匠が弱いことがある(どちらかというとガチガチの構造系が中心になっている)のですが,名工大は,この3つのバランスが非常によくとれています。手前味噌になりますが,工学と芸術が見事に融合した学科です。(ちなみに,名市大の芸術工学部は「意匠」は強いのですが,他が弱い・・です。) 名工大は環境(ヒートアイランドなど)にも力を入れています。受験の前に,説明会やホームページで構造系と意匠系のバランスを,各大学で調べてみると良いと思います。
【就職先】
主力は建設会社(鹿島建設,大林組)とハウスメーカー(積水ハウス,ヘーベルハウス),設計事務所になります。第1級建築士を受験するためには2年間の実務期間が必要になりますが,「姉歯」の事件以来,名工大の大学院も1年間しか実務期間として認められなくなりました。この関係で,大学院進学率が他の分野よりも低くなっています。(早く実務期間をこなすために就職するわけです・・)
都市社会工学科環境都市系
都市系(土木系)は,昔はダムとか瀬戸大橋などの巨大構造物の建造が主力でした。現在は,このような巨大構造物を建造する場所は日本にはありません。(ダムはまだ出来るみたいですが,それ以外ではスカイツリーが最後かもしれません) そこで,今の都市系は大きく変化しました。「安全で快適なまちづくり」を目的として,「ライフライン(道路,鉄道,上下水道,電気)」をキーワードとして研究を進めています。「安全」とはいかなる災害にも強いということで,「快適」とは住んでいる人間にとってだけではなく,地球にとっても快適なということです。今度の震災で,様々な課題が見つかりましたが,だからこそ期待される分野になっているのです。
【就職先】
大学院は建設会社などの総合職,学部較正はコンサルタント(建設・再開発・環境など)が多くなっています。注目して欲しいのが,それに次いで多い技術系公務員です。ライフラインの確保・維持や都市の環境デザインなどは,一企業では出来ません。自治体において様々な提言をする,またはそのための情報収集を行う技術系公務員が,この分野での就職の主力の1つになっているわけです。名古屋工業大学は,技術系公務員(例えば国土交通省)でも第一種公務員が多いのが特色です。(是非,他大学と比べてみてください! 第一種は大学院卒でないとかなり難しいです・・)


